越谷の司法書士・行政書士事務所「美馬克康司法書士・行政書士事務所」
司法書士・行政書士による相続のオリジナル解説です。
相続欠格の法文を、殺人行為、殺害の告訴・遺言者への詐欺、遺言書の偽造など、相続資格喪失、に分けて解説しています。
相続についてお困りでしたら、越谷の美馬克康司法書士・行政書士事務所へご相談ください。
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1.相続人が、被相続人または先順位もしくは同順位相続人に対する殺人行為によって、刑に処された場合に、相続欠格になります。既遂と未遂を問いませんが、故意行為であることが必要です。したがって、過失致死は欠格事由とはなりません。
2.判例には、殺人行為に該当しても、違法性ないし責任性がないときには、欠格事由に該当しないとするものがあります。刑事責任を前提とする規定上、刑法の責任追及をすることができない以上、そのように解されています。
3.また、刑に執行猶予が付され、猶予期間を無事に終了したときも、欠格とはならないと解するのが多数の考えです。もっとも、このように解するときは、猶予期間の満了を待たなければ相続人が確定せず、不安定な法律関係が継続することになります。
4.被相続人の殺害を知りながら告発、告訴しないことも相続欠格になります。告発とは、資格を問わず、被相続人の死亡が犯罪によるものと考える者が、犯罪事実を口頭または書面で、検察官または司法警察員に申し出ることをいいます。
5.告訴とは、被害者である被相続人の配偶者、直系親族および兄弟姉妹の関係にある者が、犯罪事実を口頭または書面で、検察官または司法警察員に申し出ることをいいます。
6.もっとも、相続人に是非の弁別がないとき、殺害者が自己の配偶者または直系血族であるときは、告訴・告発をしなくても相続欠格に該当しません。告訴・告発を期待することができないからです。
1.被相続人の殺害を知りながら告発、告訴しないことも相続欠格になりますが、捜査機関が独自に捜査にかかっているときには、告訴・告発をしなくてもさしつかえありません。
2.犯罪事実がうかがえるにも関わらず、捜査機関が動き出していないときに限って、適用があると解するのが妥当です。判例には、捜査機関が動き出して告訴・告発の必要がなくなった後に犯罪事実を知ったときには、欠格事由には該当しない、というものがあります。
3.被相続人が、相続に関する遺言をし、これを取消し、または変更するのを、詐欺または強迫という不正手段によって妨害すれば、その者は欠格事由に該当し、相続人となることができません。
4.遺言につき、詐欺または強迫という不法な手段を用いることを要するから、まず被相続人に錯誤または畏怖を与え、これに基づいて遺言をし、取消しまたは変更するのをやめさせるという、二重の故意を要します。さらに、詐欺または強迫による妨害行為と、被相続人のやめるという不作為との間に、因果関係があることが必要です。
5.妨害がやんだ後に、被相続人が遺言をし、それを取り消した場合のみならず、詐欺または強迫によって作成された遺言が、後に詐欺または強迫を理由に取り消されたときも、先の妨害による欠格が、治癒されるものではありません。
6.しかし、これら不正行為によって、自己に利益をもたらそうとする意思を必要とする通説(二重の故意必要説)によると、利益をもたらす意思がないときには、相続欠格とならないこととなります。
1.詐欺または強迫によって、本来その気のない被相続人に、相続に関する遺言をさせ、取り消させ、または変更させた者も、相続欠格者に該当し、相続人になることが出来ません。
2.相続に関する被相続人の遺言書を、偽造・変造・破棄、または隠匿した者も、同様に相続欠格者に該当します。
3.この場合の「偽造」とは、無権限で被相続人名義の遺言書を作成することです。「変造」とは、被相続人の遺言書を、無権限で加筆修正することです。「破棄」とは、被相続人の遺言書を、物理的に無効にすること、「隠匿」とは、遺言書を隠すことです。
4.最高裁判所の判決によると、被相続人の遺言書の偽造・変造・破棄・隠匿は、遺言に関し著しく不当な干渉行為をした相続人に対して、相続資格を剥奪する民事制裁であることから、相続人の行為が、相続に関して不当な利益を目的とするものでないときは、相続欠格者にならない、とされています。
5.さらに、最高裁判所は、遺言書またはその訂正方法が、方式を欠くために無効である場合に、相続人がその方式を具備させて、有効な遺言書または訂正方法の外形を作出させる行為が、被相続人の意思を、実現させるためのものに過ぎないときは、相続欠格とはならない、と判示しています。
6.同じ趣旨は、故意をめぐる問題としても現れます。例えば、隠匿について、遺言者の発見を遅らせる故意を必要とするとして、事案の事情からこれが認められないときは、欠格事由としての隠匿に該当しない、とする判例もあります。
1.相続人の欠格事由を定める第891条は、第892条が相続人廃除について、家庭裁判所への請求を定めているのと異なり、何らの手続きにも言及していません。
2.法文の規定は、「相続人となることができない」と、定めるのみです。
したがって、本条が定める事由に該当すると、当然に相続資格を失うと解されています。
3.欠格事由が、相続開始前に生じたときはその時から、相続開始後に生じたときは相続開始時に遡って、その効力が生じます。
4.しかし、相続欠格事由の該当は、必ずしも明らかではありませんから、当該相続人が遺産分割によって、相続財産を取得することがあります。
5.そのときは、相続回復請求(884条)の問題となります。
また、相続資格を失った者に被相続人の直系卑属があるときは、代襲相続が開始します。
6.相続資格喪失は、当該被相続人との関係でのみ生じ、他の被相続人との関係にまでは、及ばないとされています(欠格の相対性)。
7.もっとも、被相続人Aの相続につき、先順位または同順位にあるBを殺害したことによって、一号の欠格事由に該当した場合、Bの相続については、被相続人の殺害にほかならないから、Bの相続についても欠格となります。
8.なお、一旦相続資格を失うと、回復の余地はないと解されています。これは、廃除の取消し(第894条)に相当する規定が、存在しないからです。
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