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相続放棄取消し

1.相続放棄の取消しの申述が、家庭裁判所により受理された場合、すでに、熟慮期間が経過していても、単純承認とみなされてしまうものではなく、遅滞なく改めて限定承認・相続放棄をすることもできるとされています。

2.判例は、単純承認の取消しを認めた事案につき、この趣旨を述べています。もっとも、他に共同相続人がいれば、限定相続は全員で行う必要があり、他の相続人がすでに単純承認をしていれば、限定承認をすることは難しいでしょう。

3.なお、相続放棄の取消申述受理審判は、相続放棄の申述受理審判自体を取り消して効力を失わせるものではなく、両者は併存した状態にあります。よって、相続放棄の取消しの申述を受理した裁判所は、相続放棄を受理した裁判所に、速やかにその旨を通知する扱いとされています。

4.さらに、相続放棄の取消しの申述を受理した審判に対しては、不服申立てが認められていないが、受理審判により取消原因の有無については、既判力が生じるものではありません。相続放棄の効力を争う利害関係人は、別訴において、取消原因が存在しないとして、相続放棄の有効性を主張することができます。

5.相続放棄の無効に関しては、明文の規定はありません。しかし、相続放棄の無効を認めることには、異論はありません。どのような場合に、相続放棄の無効が認められるのか、また、相続放棄の無効の主張方法に関してはどうなのか、については議論があります。  

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