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 夫婦間契約取消し

(最高裁判所判決昭和42年)

事実の概要
  1. X男は、四国のA市の、中小企業B社経理課に勤めています。
    地元の商業高校を、やっと卒業できた程度の能力です。
     

  2. 本人は、大学に行きたかったのですが、高校はどこの大学をも推薦してくれません。
    仕方なく一般入試にチャレンジしましたが、30を超える私立大学・学部に全て不合格です。
    高校の教員は、「コンクリートに頭をぶっつけるようなものだ」と、大学入試をとめました。
    しかし、X男の夢は、大学で多いに遊ぶことだったので、受験したのです。
     

  3. 翌年、翌々年と2年浪人しました。
    いずれの年も、40を超える大学を受験しましたが、どの大学も、「お呼びじゃない」でした。
    さすがにX男の両親も、これ以上の浪人生活を許しません。
    X男の、大学で多いに遊ぶ夢も破れました。 
     

  4. 仕方なくX男は、簿記検定4級の資格を生かし、就職したのです。
    商業高校出で、簿記4級というのは、大変珍しいことでした。
    しかし、X男は、3級以上がパスしなかったのです。
    就職先のB会社も、身体だけは丈夫なX男を、現場配置にしたかったのです。
    しかし、たまたま経理課の職員に欠員ができ、X男以外に応募者もいません。
     

  5. 「簿記4級?、大丈夫?」と、経理課の職員は皆さん心配顔です。
    しかし、X男は、「簿記4級資格を持ってて良かった。資格は人を助ける」と、ノーテンです。
    当時は、電卓はなく、すべてソロバンでの仕事です。
    X男は、「1、2、3、-----」と、一けたずつ 珠を弾くので、その遅いこと。
    まるで仕事になりません。
     

  6. 経理課長は、人事課長に、「X男は、まるでだめお君だ。次を募集してくれ」と、頼みます。

    人事課長も、募集をかけますが、あいにくと誰も応募しません。
    しかたなく経理課長も、X男のめんどうを見ています。
    X男の仕事は、経理課内の掃除・課員のお茶いれ・その他雑用専門です。
    新人が入れば、ただちに解雇の立場です。
     
  7. こんなX男ですが、一つだけ得意なのがありました。
    歌謡曲とくに演歌を歌えば、抜群の歌唱力でした。
    宴会では、みんながX男の歌声に聞きほれます。
    X男が、会社の上司からほめられるのは、歌を歌う時だけです。
     

  8. 上司は、「X男君、おまえは道を間違った。会社を辞めて歌手になれ」と、勧めます。
    会社を辞めてくれれば、万歳なのです。
    X男もその気になり、「オトウ、オッカア、わいは会社辞めて歌手になりたい」と、言います。
    しかし、両親は、「まあ、隣町の歌謡教室で、うでをみがいてからにしろ」と、引止めです。
     

  9. X男は、両親の言葉に従い、隣町の歌謡教室に通いはじめました。
    この歌謡教室は、もと歌手が引退して開業したものです。
    X男は、「歌謡教室でも、わいは一番うまいだろう」と自信満々でした。
    しかし、「井の中の蛙、大海を知らず」です。
    X男よりも上手な者が、何人か教室に通っています。
    あわよくば、歌手になろうと思っている連中ばかりです。
    X男は、「まあ、少しはあいつらに負けるが、わいは『顔』でカバーしてるんだ」と、大きな誤解をしながら、へこたれずに毎週日曜日に通っていました。
     

  10. 歌謡教室には、女性も通っています。
    その中のY女が、X男好みです。
    X男は、Y女と交際をはじめ、一年後に結婚しました。
    Y女は、X男がB社の「お荷物」であることも知らず、出来ちゃった婚です。
    運悪く、胎児は死産でした。
    それ以後、子供は生まれません。
     

  11. いつしかX男の歌手への夢も途切れ、解雇されずにB社に勤めています。
    X男・Y女が、結婚して20年がたちました。
    大酒がたたり、X男の体調がすぐれません。
     

  12. 子供もいないことから、X男は、妻の老後を考えました。
    「オトウから相続した山林を贈与するから、お前の老後の生活保障にしろ」と、山林を贈与する旨の意思表示をし、Y女も承諾しました。
    Y女は、X男が気まぐれなので、「ねんのため、文書にしておこう」と、思い立ち、X男・Y女間で贈与契約証書を作成しました。
     

  13. その後、X男は、胃潰瘍で入院生活となりました。
    入院中に、X男は、看護師Zと恋仲となりました。
    退院してからも、X男とZ看護師の不倫関係は続きます。
     

  14. Y女は、「女の勘」で、それを看破し、遂に離婚騒動となりました。
    離婚訴訟中に、X男は、「Y女に、山林を贈与したが、贈与契約を取り消す」との、意思
    表示をしました。
    Y女は、「あの山林は、あたいがもらったんだ」と、反論します。
    しかし、X男は、夫婦間の契約取消しを主張します。
    民法第754条の、「夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる」との、規定による主張です。

最高裁判所の判決
  1. X男の主張は認められません。
     

  2. 理由は、次の通りです。

    (1) 民法第754条の、「婚姻中」とは、形式的にも、実質的にも婚姻が継続していることです。
    (2) 婚姻が、実質的に破綻している場合には、同条の取り消しは出来ません。
    (3) X男・Y女間では、すでに婚姻が実質的に破綻しているから、夫婦間の贈与契約を取り消すことは出来ません。
    (4) よって、山林はY女の所有となります。

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